「ここちよい授乳室」って、どんなところ?2

◇商業施設における「授乳室」とは

乳幼児連れの家族にとって、「授乳室」は必ず利用する場所です。一般的な授乳の間隔は2~3時間。同一施設に長時間滞在するような場合には、同じ家族が複数回利用することも十分にありえます。

ですから、乳幼児連れの家族は、授乳室の良し悪しで利用する店舗や施設を決めるといっても過言ではありません。ただでさえ配慮や準備すべきことが多い乳幼児連れの外出。少しでもストレスを減らすためにも、気持ちよく、使いやすい設備のある施設を積極的に選んで訪れるのです。近年は、インターネットで授乳室を検索できることもあり、事前に下調べして利用先を決めることも多いようです。

また逆に、良い授乳室がない施設は敬遠される傾向にあります。

『家族向けの施設なのに、この程度の授乳室ってどういうこと?ここにはもう来ない。』

これは私たちの調査の中で挙がってきた利用者の声です。

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つまり、授乳室とは単なる施設の付帯機能ではなく、その施設の積極的選択を決定づける「集客装置」なのです。授乳室の満足度とは、ひいては施設の満足度を司る要因となりえます。

特に、家族連れを想定した商業施設にとって、利用者に満足される授乳室を整備することは、高い付加価値をもたらす事業資産になるのではないでしょうか。