「ここちよい授乳室」って、どんなところ?3

◇家族連れが「授乳室」に求めるもの

全体的な傾向として、なぜか「授乳室」は「お手洗い」とひとまとめにくくられて設けられることが多いようです。その理由は、給排水設備などハード側の条件によるところもあるでしょう。

しかし「授乳」という行為は、赤ちゃんにとっては「食事」であり、ママにとっては親子の「コミュニケーション」です。そのような空間が、単純にお手洗いとひとくくりにされてよいはずがありません。

特に赤ちゃんは周囲の雰囲気に敏感で、適切な環境でないと、ちゃんと母乳を飲めないこともあります。ママもまた、授乳の際には周囲からの視線に気を使うものです。

乳幼児連れの外出では、多くがベビーカーを利用するうえ、授乳用品やオムツ、着替え、おもちゃなど荷物もかさみがちです。さらに、小さい兄姉を連れている場合には、授乳の間、彼らを待たせておくことも想定しなければなりません。

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これだけたくさんの事情を理解した上で、授乳室に求められている要件を満たすこと。つまり、上記のようなストレスから解放され、「ここちよく、ゆったりとした気分」になれるところが、良い授乳室なのです。